留学コラム
Column
英語でボランティア!留学中に取り組む際の選び方と注意点
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大学の夏休みを利用して海外へ語学留学へ。英語環境で英語を学び、世界中からの友達ができる語学学校や、現地の家族と生活をともにすることで生きた英語や文化を学ぶ事ができるホームステイ。でもそれ以上の何か・・『自分の英語力が満たないことは分かっているんだけど、それでもクラスの中で学ぶ以上の経験となることが出来れば・・』そんな方にぜひお勧めなのがニュージーランドでのボランティアワーク!語学学校で学んだ英語をすぐに生かせる方法として、また地元地域社会に参加、協力することでその国そのものや人々を知ることができるきっかけとなり、例え短期間であっても特別な経験となるはずです。限られた夏休み期間の留学をより意義あるものにする方法がここにあります!ボランティア活動が初めての方で何から始めて良いのか分からないという方にお得な情報をお届けします。自分にあったボランティアがきっと見つかると思いますよ☆
ボランティア活動にはどんな種類があるの?
「自分の英語レベルでボランティアができるのかな?」「英語が分からないと他の人に迷惑をかけてしまうのでは……」そんな気持ちからなかなか一歩を踏み出せない方もいるのでは?
でもそんな心配は無用です! ボランティア募集では英語初級者から参加ができるものもたくさんありますし、ある程度の英語スキルが条件となる場合は必ず明記されていますので、自分のレベルに合ったものを見つけていきましょう。例えば、下記のようなものがあります。
英語レベル初級者向けのボランティア
・ビーチクリーニング
・植樹
・ゴミ拾い
・街頭での寄付集め
英語レベル中級者以上向けのボランティア
・環境ボランティア
・施設でのボランティア(幼稚園、小学校、老人ホーム)
・職業別のボランティア
自分にピッタリのボランティア・スタイルとは
初めてのボランティア活動はいまいちなにから始めて良いのか迷いますよね。何が自分に合っているのか、初めての経験にしかも英語で飛び込むのは勇気がいります。ここではさらに具体的にどのようなボランティアが自分に合うのか、ぴったりのプランを見つけるためのステップをご紹介します。
まずは自分の好きなことは何かを知ろう
当たり前のようですが基本中の基本といえます。自分が興味あることなら楽しく活動することができるでしょう。ボランティア初心者で自然が好きならビーチクリーニングや植樹、たくさんの人との関わり合いが好きなら、スポーツのイベントスタッフや街頭での寄付集めは英語力を磨くにもピッタリ、他の留学生や地元の人々とも仲良くなるチャンスです。
職歴や、将来のキャリアの為の経験としてチャレンジ
更に目的がはっきりしている場合は、自分が経験したい分野のボランティア組織や支援活動を検討してみましょう。将来に自然環境関連の仕事を目指したいなら、数日から1週間以上のフィールドワークや植物や動物の調査にも協力できる環境ボランティアがおすすめです。幼稚園や老人ホームでの活動は、人とのより深い交流が出来ると共に、日本とニュージーランドの教育事情や福祉の違いを知ることができる機会となります。
ボランティア募集の探し方
では実際にボランティアはどうやって探すのが良いのでしょうか。一度経験しコツを掴むと応募や活動の仕方に慣れるとはいえ、最初の一歩は勇気がいるものですよね。そこで、ボランティア初級者から上級者の方まで、まずは自分ができるアプローチの方法で探してみましょう。
ボランティア団体のインターネットサイト
やはり最初はなんといってもインターネットで探してみるのがカテゴリを絞って検索ができるので便利ですね。とはいっても、英語サイトを見ながら自分に合ったものを探し、詳細を理解して応募(もちろん英語で!)から参加まで行うため中級~上級者向けと言えます。
一度経験した団体や知り合った人からの紹介
ニュージーランドは小さなコミュニティ。口コミや知り合った人との繋がりにより物事がトントン拍子に進むことがよくあります。ボランティアでも同じように、参加している 人と仲良くなれば同じ志を持つ人達同士の情報交換ができ、そこからは比較的簡単に募集を見つける事ができるでしょう。参加した組織の方に今後のイベントや他のボランティア団体の情報をもらっておくのも有力な方法ですね!
語学学校で提供しているボランティアプログラムを利用
語学学校の中には、クラスでの英語授業だけでなくさまざまな実体験をすることができる『英語+α』プログラムを提供しているところがあります。『英語+ボランティア活動』は実際に学んだ英語を生かし、また学校内だけでなく地域コミュニティとの交流の機会としてとても人気です。また逆に、将来目指したい職種をボランティア活動として経験し、その為の英語スキルアップも同時に出来るよう英語コースとのセットになったプログラムでもあります。学校を通じて申し込むことで安心して参加することができるのも利点です。
語学学校のボランティアプログラムってどんな感じ?
「興味はあるけど、それほどガッツリとした活動はちょっと……」「今後の為にまずは少しだけ経験してみたいそんな方には、放課後のアクティビティの一貫としてボランティア参加をスケジュールに組み込んでいる学校がおすすめです。英語コースを受講している学生が参加できる月間のアクティビティカレンダーには週1、2回ほどボランティア活動が予定されており、参加希望の学生はサインアップをします。自分の都合良い時にお手軽に参加を決められますし、クラスメイトと一緒だと更に仲良くなる機会になりますね。
英語+環境ボランティアプログラム
語学学校での一定期間以上の英語コース受講後、環境や自然保護ボランティアに1週間~2週間参加するプログラムです。ボランティア活動は語学学校がある街中心よりも離れた場所になるのが一般的ですので、語学学校を卒業した後にボランティアの作業場所となる地域に移動することになります。活動内容は季節や必要に応じて多岐に渡り、一つの活動も1日のものから数日間にわたるものなどさまざまです。
英語+花屋さんボランティアプログラム
語学学校での英語学習をしながら、週数時間は花屋さんとしての知識や技能を学びます。最後の1週間から2週間は地元の花屋さんでのボランティアとして働き、学んだ英語と知識を実際の場で生かすことができます。将来にフローリストやフラワーデザイナーを目指したい方にとっては、なかなか自身で見つけるのが難しい地元の花屋さんでの経験を積むことができる貴重な体験となります。
英語+介護ボランティアプログラム
語学学校での英語学習をし、週に数回の老人ホームや介護ハウスなどでのボランティアを行います。仕事内容はお茶の時間のお手伝いや、散歩の付き添い、ゲームやアクティビティの準備、入居者の方のお話相手などです。これまでに介護の経験がある方はもちろん、初めての方でも特別なスキルなどは必要ありませんので誰でも参加することができます。施設ではスタッフや入居者の方との会話は全て英語となりますし、入居者の方の中で耳が聞こえづらい方の為にはゆっくりとはっきりと話す必要があります。発音を意識して話し掛けることで英語の上達にも繋がります。
英語+幼稚園ボランティアプログラム
午前中は語学学校で英語学習、午後は週に数回地元の幼稚園やチャイルドケアセンターでのボランティアを行います。子供達と遊んだり、アクティビティやゲームの準備を手伝うなどをして過ごします。今までに幼児教育のバックグラウンドがある方に特におすすめのプログラムですが、何と言っても子供が大好きな事が一番の条件です。英語レベルが心配な方でも子供達と打ち解ける事ができ、自分から率先して新しいことにチャレンジするガッツがあれば大丈夫! 逆に子供達から生きた英語を学ぶ事もできるでしょう。
希望の職種でのボランティアワーク
自分が将来目指す職業分野でのボランティアワークをしてみたい、もしくはある程度(中級以上)の英語レベルがあり、仕事を通して自分の英語力を試してみたい方には、学校にリクエストをすることで希望の職種でのボランティアの機会を探してもらうことができます。
事前にどのような職種が希望か伝えることや、履歴書の提出が必要となる場合もありますが、自身ではなかなか見つけにくいオフィスでの仕事でも、地元企業と強い繋がりを持つ学校ならではのコネクションでアレンジが可能です。職種の例としては、オフィスワーク・観光業・小売業やガーデニングなど多岐に渡りますので、まずは英語の履歴書を用意して尋ねてみましょう。
申込み前に知っておきたいこと
手軽にチャレンジすることができ、英語のスキルも磨くことができるボランティアワークですが、最低限知っておくべきこともあります。せっかく良い海外経験にするはずが「こんなはずではなかったとならないように、こちらの項目を事前にチェックしておきましょう。
観光ビザではできない種類のボランティアもある
日本のパスポートを持つ日本国籍の人は、観光ビザで最高12週間までニュージーランドに滞在・就学をすることができます。「観光ビザ」での渡航となりますが、実際ビザ申請をする必要はなく、ビジターとしての滞在になるため気軽に短期留学が可能です。
もちろんこの間の滞在を生かして語学学習とボランティアを組み合わせる事で短期でもよりたくさんの経験をすることができるのですが、観光ビザで就労をすることはできないので要注意です。就労とは金銭的に発生する報酬だけではなく、例えば奉仕をすることによってその見返りとなるものを受け取ることは報酬とみなされ、違法に当たる場合があります。ファームの仕事を手伝う代わりに宿泊や食事が無料になる、送迎をしてもらう、などが代表的な例で、バックパッカーズのエクスチェンジ(掃除などをする代わりに宿泊代が無料や割引になるなど)もこれにあたります。
さらに、ボランティアではなくインターンシップという名目であったり、制服があるとボランティアとはみなされないなど一概には判断できないケースがありますので、知らない間に違法就労とならないように、事前に参加する団体やボランティアプログラム先にしっかりと確認することが必要です。
内容によっては自分に合わないものもある
一般に広く募集しているボランティアは子供から大人まで気軽に参加でき、特別なスキルも必要のないものが多いと言えます。ただ中には結構タフなものがあることも覚えておきましょう。
例えば自然保護・環境ボランティアのケースでは、作業内容によっては数日間山に籠っての調査や散策道の整備、ポッサムなどの害獣を駆除する為に仕掛けた罠の回収なども含まれます。作業期間中は寝袋や自分の食事は個人で持ち込み、テントや作業小屋での滞在になることもあります。ドロドロに汚れることもあるかも知れませんし、地方の山奥でWi
Fiが繋がらない環境も予想されます。ただ単に自然が好きだから、と参加したボランティアで自己管理ができないと、かえって迷惑を掛けることにならないように、事前に作業内容や自己負担で持参するものなどしっかりと確認したうえで参加するようにしましょう。
無給でもしっかり働き、組織に協力する熱意が必要
ボランティア活動の中には、参加者を労う為の飲み物やちょっとした食べ物が終わった後に提供されることもありますが、基本は無料での奉仕作業となります。人との交流の場にもなり得ますし、友達同士で参加することもとても良い経験になります。とはいってもどの団体・活動も人手不足の重要なお仕事、または留学生の経験の為に特別に受け入れてくださっている施設もあります。無給だからといって適当に終わらせることなく、地域支援に貢献するというしっかりとした熱意と感謝を忘れないようにしたいですね。
季節によってはあまり募集がない時期もある
ニュージーランドの冬は雨が多く、また南島では雪も多く降ります。よって、冬の間は自然保護ボランティアや外での作業の仕事は募集が少なくなることもあります。語学学校での「英語+環境ボランティアプログラムも時期によっては提携先のボランティア団体が活動しておらず、開催しないというケースもありますので、事前の確認と渡航時期の検討をしっかりとするようにしましょう。
無犯罪証明書が必要なボランティア
人や動物に関わる仕事の場合は、申込時に無犯罪証明書の提出を求められることがあります。無犯罪証明書は渡航前に日本の住民登録をしている都道府県の警察本部で取得が可能で、申請からおおよそ2週間ほどで受け取りができます。参加する予定のボランティアが無犯罪証明書を必要とするかどうか必ず事前に確認し、渡航までに準備しておくようにしましょう。ニュージーランド国内からも申請は出来ますが、申請から受け取りまでに2ヵ月以上かかるので要注意です。
ボランティア活動を通して得られるもの
ニュージーランドの素晴らしい自然に触れる事ができる
自然に関する活動の場合は郊外やビーチ近く、また離島に行く機会もあるでしょう。ニュージーランドの豊かな自然と素晴らしい景色に出会うことができるチャンスでもあります。
ネイティブの英語に触れる事ができるチャンス!
ニュージーランド英語は独特な訛りがあります。地元ボランティアに参加することにより、作業の説明や他の参加者との交流でKiwi英語と呼ばれるローカルの人達のアクセントも耳慣れたものになること間違いなしです。
語学学校で学んだ言い回しを早速使う!
英語学習には、インプット、アウトプットどちらも同じくらい重要な要素です。勉強のみしていても、話したい時に文章がスラスラと出てきませんし、基本的な文法知識がないままでは一定以上の上達を望むのは難しくなります。よって、理想的なスタイルは学んで、使う!のバランスです。語学学校で学んだ文法や言い回しを学校外での人との交流で試してみるのにボランティア参加は絶好の機会のはず。学習し、忘れないうちに実際に使ってみる、繰り返し使うことで自分のものになる!の好循環が期待できる「英語+ボランティアプログラム」は理にかなっていると言えますね。
2020年の東京オリンピックに有利に?!
56年ぶりに東京で開催されるオリンピックでは、たくさんのオリンピックボランティアが募集されます。同時に、この滅多にない機会に我こそは!と参加を熱望する人達も多いはず。実際に英語を使っての案内ボランティアは人気が高い可能性があり、競争率も高いはずです。そんな中、海外でのボランティア経験は採用の有利なインパクトになります。
実際、オリンピックボランティアの募集要項には「英語を使ってのボランティアに興味のある方」「過去にボランティア経験がある方」
という記載があります。全くボランティアが未経験者に比べ、参加経験がある人はどの様に動くか、何を必要とされているかを察知し行動するノウハウを多く身に付けていることで運営側にとっても欲しい人材。海外ボランティア経験をアピールすることで貴重なオリンピックボランティアの一員になる機会を得る大きなポイントとなる事でしょう。
ボランティア活動を通して人間力向上!
いかがでしょうか? さまざまなボランティアを通して地元の人達と交流できる体験は語学留学以上の意味があり、例え短期間でも生の英語に触れる機会、方法は山ほどあります。ニュージーランドの人々や自然、文化、また現在国が直面している問題を学ぶ絶好の機会でもあります。最初は英語に自信がなく、知らない人達の中に飛び込んでの仕事は居心地の悪さを感じるかも知れません。しかしだからこそチャレンジする意味があると言えますし、覚えた英語で次第に皆に溶け込むことも上手になっていくはずです。何をしていいか分からない時は、周りの人にどんどん話しかけてみましょう!ニュージーランドの人々はとてもフレンドリーで、お世話好き。ボランティアに参加している仲間同士なら年代を問わずすぐに打ち解けることができますよ。
大学生の間にできるだけたくさんの人と会い、話を聞き、組織での活動に協力することは今後のキャリアにも生かせる大きな強みとなります。夏休みがあっという間に過ぎてしまわないうちに、これまでの居心地の良い場所を飛び出し、自分の可能性を試してみませんか? 新しいことに挑戦し、人との関わりをたくさん持つことで自身の成長と自信が身に付き、今後の未来を変える体験が待っているかも知れませんよ。