体験談
Experiences
田舎町の現地高校留学
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- 名前
- みず
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- 滞在期間
- 2012年1月~12月クリスマス前まで
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- コロナ禍と海外留学
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私がこの体験談を執筆しています今現在、世界中はコロナ禍です。日本でも多数の感染者が報告されています。(2020年11月)
私は、2012年に高校2年生の1年をニュージーランドに留学しました。2012年の1月に渡航しクリスマス前に帰国。
帰国すぐに大学受験に向けて受験勉強。埼玉の4年制大学に入学しました。大学在学中、短期の海外旅行には行きましたが留学はしていません。大学3年生になり大学主催の就活セミナーなどが盛んにおこなわれていましたが、この会社で働きたい!といった希望も魅力もあまり感じず、海外で働いて生活してみたいという思いのほうが強く、就活は全くせず(キャリアセンターから怒りの呼び出しを受けましたが)大学4年生はほぼアルバイトをし、卒業後すぐにニュージーランドにワーホリで渡りました。ワーホリでニュージーランド来てから来年で3年目になります。ニュージーランドで高校留学をしていなければ新卒を捨ててまでして海外でよう!とも思わなかっただろうし、そんなアイディアも無かったと思います。私にとってニュージーランド高校留学は大きな人生の分岐点でした。
留学考えていたけれど、コロナで行けなくなってしまった。予定がかなり狂ってしまった方も多いと思います。
私もこの未曽有のパンデミックをニュージーランドで過ごしている中、NZの国境封鎖や私のビザ既定の変更でNZ滞在の危機に陥ったりのかなり忙しく厳しい一年だったなと思います。
将来の不安や、いつまでNZにいれるかなど心配事でモヤモヤが止まらない日だらけでした。
特にこのコロナ禍での国境封鎖、ビザ問題など大規模すぎて自分の力ではどうにもならない問題でした。
私が抱えていた不安感の話をNZ在住歴の長い知り合いの方たちの前で話をした時に
「とりあえず何か今できることをやっておく」
その場にいた多くからいただいたアドバイスでした。国境が早く開くのを願いつつ、
留学に行こうかと迷っている、または延期になってしまったので留学の情報収集をしているという方に
現地校の生活のイメージなど、少しでも、この留学経験談が参考になれば幸いです。
- 学校生活はどんな感じでしたか?
- ニュージーランドの現地校に行って思ったことは全体的に「自由」なことが多いです。
個人的に、日本の大学に近いイメージです。必修は有れど、自分の興味のある科目を選ぶといった柔軟さやモーニングティーの時間に(午前10時から30分位の休憩時間)何か食べたければ食べる、友達と話すも良いし勉強してるもよし。自分がやりたいことをやって、先生も、親(ホームステイ)も、友達もそれを尊重する。選択肢を与えて、本人の選択を尊重する、それは、ニュージーランドの文化とも言えそうです。日本でのクラスと教室は固定、先生の話を聞くみっちり授業に、テストや運動会などの順位競争とみんなと足並みと揃える環境で100%育ってきた私にとっては、正反対に感じる教育プログラムでした。
(余談)ラグビー大国NZなのでもちろん体育の授業にラグビーはありました。学校のは校庭には必ずといっていいほどラグビーのゴールポストがあります。ただ、私の現地校でやったのはタッチラグビーという簡易版ラグビーなのでタッチされたら他の人にパスをするルールなのでラグビーほどの危険さはありません。ただ、ラグビーのクラブチームにいた生徒のパスが正確ですが早すぎてキャッチした時とても痛かったです(笑)また、学校によるみたいですが、私の学校は基本的に裸足で体育でした。校庭は芝生で、冬でも裸足だったので真冬日の体育は足先が凍えてきつかったです。
- 現地校で友達は沢山出来ましたか?
- 現地校に行っていれば友達が沢山出来るという訳ではなく、もちろん自分からの行動が必須でした。クラスメイトに自分から声を掛けてみるなど、友達作りにも努力は必要でした。
現地の地元生徒だけでなく留学生とも仲良くなるのは大切なことだと思います。同じ第二言語として英語を学ぶ大変さや母国を離れる寂しさなど分かりあえ、共に留学を頑張る心強い存在です。私の当時の留学生の友達とはNZを離れてもなお関係は続いていて、母国から日本旅行に来た時に東京で会ったり、逆に私が海外旅行に行った時に案内してもらったりなど世界中に友達ができます。また、現地校で知り合った青森の高校から来ていた日本人の女の子も東京観光の時に久しぶりに会ったりしました。同じ日本人だから日本人とは絶対関わりたくないという人も中にはいますが、私的には、日本語を控えつつ、ずっと日本人と固まらなければいいんじゃないかという考えだったのでそこまで国籍は気にせず、多くの人と知り合い、友達になろうと思い行動していました。現地校でできた繋がりには今でも感謝しています。
- ホームステイはどうでしたか?
- 私はイギリス人のご夫婦と私の3人暮らしのホームステイ先でした。
私を本当の娘の様に、家族の一員として接してくれました。夕食後のゆっくりする時間はホストファーザーに発音の練習を見てもらいました。日本語には無いRやthの発音などは、この時間にたくさん指導してもらいました。
お二人の息子さんと娘さんは二人とも成人していたので既にお家を出ており、息子さんはオーストラリアで就職しブリスベンに住んでいて、1年の滞在中、1度しか会えませんでした。娘さんはケンブリッジの街から30分程のハミルトン地区に住んでいました。週末はよく娘さんのお家に行って赤ちゃんだったお孫さんの面倒を見に一緒にハミルトンの公園や湖に行ったりしました。
私の滞在したケンブリッジは、ワイカト地区にある小さな田舎町です。特に緑が美しく豊かな町だったので、四季で移り変わる木々と古風の街並みはとても綺麗でした。また、競走馬の産地としても有名なので、町から出ると羊や牛の放牧だけでなく引き締まった体の筋肉ムキムキの競走馬もたくさんいました。町を出た公道で乗馬散歩している人も時々見かけました。
- 留学を考えている方・お子様の留学を検討されている保護者の方へ留学の魅力を教えてください
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私が留学でよかったと思えるのは、英語の勉強になったのはもちろんですが、友達や知り合いを作るうえで、お互いに直接会って知り合うことができることだと思います。
英語が上手く話せなくてもコミュニケーションに身振り手振りを交えてをしていると、ある程度は伝わりますし、相手も目の前で一生懸命話しているところをしっかりみてくれます。個人的に、第二言語の英語で会話する場合はメールやオンラインのスクリーン越しよりも、対面の方がより相手を知ることができたと思いますし、相手も私の雰囲気など分かってくれたと思います。
オンライン英会話や、英会話教室では経験できない、自分の周りは英語を話していることが英語圏に留学している醍醐味だと思います。英語の環境に身を置き、勉強とは関係ない何気ない会話をする、自分が話していなくても周りの会話を聞いてるだけでも、得られるものはあると思います。
留学生活の中で新しい発見や文化の違いを知るというだけでも大切な経験だと思います。NZは移民の多い国なので、民族、文化が入り混じっています。文化の違いや多様性を認めることの大切さは今年、特に考えさせられました。人々が人種、文化を認め合うことが上手くできないと日本と親交のある、あの大国のような大きな分断が起こり得るということです。
日本にいた時にあまり感じたことのなかった自分が少数派になるということ。現地校で圧倒的にNZ人生徒が多い中、自分が留学生という立場で校内で少数派になります。その時初めて私は、違う文化やバックグランドを持った人を受け入れてくれる事の寛容さや受け入れてくれる現地生徒の優しさに救われました。
自分が道に迷ったり何かに困っていた時に、見ず知らずの人に助けてくれたことに感謝した経験をすることで、
同じシチュエーションで困ってる人を見た時に共感をできて、助けようと思う気持ちが芽生えると思います。
今の時代、簡単にネットに繋げられるのでいつでも日本のメディアをみたり、日本に住んでいる友達と簡単に連絡が取れます。繋がろうと思えばずっと日本と繋がっていられます。便利の反面、ネットの使い方を自分で管理することが必要になったと思います。
現地校で知り合った友達と連絡を取ったり、お互い遠い国に住んで家も繋がりを保つときこそ、ネットがあれば簡単にできます。オンラインで授業を受ける、友達と話す、動画を見る、出前でご飯を食べるなどネットで出来ることが莫大に増えた今、デジタル上だけで完結できない友達作りなどの交友関係を広げることに頑張ってみてもいいかもしれません。私は、英語が大好きで英語の勉強をしていたとう動機よりも「友達ともっと話したい。あの時、日本語では浮かんでたけどそれが言えなかった」という悔しさともどかしさで勉強しました。現地にいることで生まれる英語勉強の動機も留学の魅力です。