留学コラム
Column
ワーホリニュージーランド VS ワーホリオーストラリア
はじめに
今回は様々な観点から両国の比較をしながら見ていきたいと思います。
事前準備について
ワーキングホリデーってビザを申請して、航空チケットを買えばいいんでしょ?と考えているそこのあなた、そう単純なものではありません!両国を比較をすると、渡航前に準備の違いがあります。
ニュージーランド
日本国内からの申請料は無料です。最初のハードルを下げるうまい戦略だと思います。かたやニュージーランド国内からの申請料は$245です。書類としてはニュージーランドドル建ての残高証明を提出する必要があり、また渡航前に胸部レントゲンを受診する必要があります。ただやはり日本での申請で申請料が無料なのは大きなメリットになります。オーストラリア
ワーキングホリデービザの申請料は$440です。オーストラリアは学生ビザも同様に高額で遠慮なく徴収します。さらに申請者の直近の渡航国によって、健康診断が求められる場合があるのが面倒な点になります。オーストラリアのワーキングホリデービザは申請と受理する際にはオーストラリア国外にいることが条件です。基本的に提出書類はありませんが、申請料が約4万円というのが痛手になります。治安について
暴力事件や窃盗が勃発している海外、やはり危ないんだ!、と思っている方も多いことでしょう。さて、ニュージーランドとオーストラリアは安全なのでしょうか。
結論から言うと、両国とも治安は世界でも良い国の部類に入ります。しかし街中では置き引きやスリには十分に気を付ける必要があります。基本的に夜中に出歩いたり治安の悪いエリアへ行くことをしなければ安全に過ごすことができます。初めての留学の方には両国どちらも適した環境と言うことができます。
英語(語学学校)について
せっかく留学に来たからには、英語力を身に着け今後のキャリアに繋げたり、現地で幅広い交友関係または新しいパートナーを探したい方も多いはず。語学学校への就学は既述したポイントをカバーできる最適な方法です。
ニュージーランドの語学学校
ワーキングホリデービザ保持者は最大6ヶ月の就学ができ、オーストラリアよりも約2ヶ月長く学校で勉強できます。ニュージーランドの語学学校ではIELTSコースが人気です。ニュージーランドの語学学校は3つのカテゴリーに分かれています。カテゴリー1が優良な語学学校として認定をされており、ニュージーランドでは頻繁に政府が語学学校の授業の質や設備などを細かくチェックしています。カテゴリー2以下の学校ではもし倒産をした場合に授業料の返金がない場合もあり学生や留学エージェントからの信頼が下がってしまいます。逆に言えばカテゴリー1の学校はクオリティが担保された学校と言うことができます。
ニュージーランドの学校へ就学をするには、就学期間をカバー且つ医療保障が無制限の海外保険に加入をする必要があります。(学校によっては保険の条件が異なる場合もあります)
オーストラリアの語学学校
ニュージーランド同様に国際色豊かな環境で勉強をすることができます。ニュージーランドの語学学校と比較をするとオーストラリアの語学学校の方がケンブリッジ英検コースやビジネス英語など比較的どのコースも満遍なく開講されています。ワーキングホリデービザと観光ビザ保持者オーストラリアでの就学の場合は保険の加入は必須ではありません。またワーキングホリデービザ保持者は最大で17週間の就学が可能です。仕事について
ニュージーランド
日本人がオーナーの会社では比較的容易に仕事を見つけることができますが、いわゆるローカルジョブ(多国籍環境)では、英語力やその仕事に関連する経験がないと見つけるのは難しいです。都市にもよりますが、基本的にニュージーランドの留学生の数はオーストラリアよりも少ないため、その分競争率も低いです。ニュージーランドでは同一雇用主の下で12ヶ月働くことが可能なので、自分に合った仕事を見つけることができればワーキングホリデー期間中に再度仕事を探す手間が省けます。オーストラリア
ニュージーランド同様に日系の職場であれば雇ってもらうことは難しくありません。ニュージーランドと比較をすると、これまでの職務経験(アルバイト含む)をより重要視される傾向があり、例えばバリスタやバーテンダーのポジションでは最低でも〇年間の経験が必要などと記載されています。1年まるまる働けるニュージーランドと比べてオーストラリアでは同一雇用主の下では最長6ヶ月しか働くことができません。両国とも日系の求人サイトがあるので、英語力に不安がある方でも仕事を選ばなければ見つけることはできます。オーストラリアとニュージーランドでの仕事探しのポイントとなるのは英語力よりもこれまでの「経験」を求められることが多いです。その職業に関連した職務経験を持っていれば採用される可能性が高くなります。また、面接後に数時間もしくは1日働き、そのパフォーマーを見てオーナーが採用するかどうかを決める「トライアル」というものが一般的にあります。
時給と物価について
ニュージーランド
ニュージーランドの最低賃金は、$18.90(2020年4月)です。オーストラリアよりも低いですが、将来的には時給を$20にすると政府は発表しています。この背景には人手が足りていないということが見て取れます。オーストラリア
オーストラリアの最低賃金は$18.93(2019年4月現在)です。土曜日、日曜日、祝日は平日よりも時給が上がります。祝日は「ダブルペイ」と言って、時給が平日の時給よりも2倍になることもあります。但し、オーストラリアでは最低賃金を下回った給料を支払う会社が多く存在します。給料の支払い方法がキャッシュの場合は税金などを支払っていないことになり、最悪の場合は罰金など何かしらのペナルティーが科される可能性があります。面接時に時給や支払い方法を確認する必要があります。両国とも最低賃金が高いということに伴い、物価も高くなります。家賃で比較をすると、シティーで一人部屋に住む場合はシドニーでは週に$400-、オークランドでは$250-となります。また日本とは異なりワンルームタイプのようなアパートはないため、シェアハウスの中の一人部屋となり、キッチンやバスとトイレは他のシェアメイトと共有となります。外食をした場合でも、$15-(日本円で1200円-)となるので、貯金をして帰国したい方は自炊が欠かせません。
ファームについて
ニュージーランドとオーストラリアのワーキングホリデービザは1年間ではなく、延長できる裏技があります!もちろん違法なことは行いませんが、ファームジョブ(フルーツピッキングやパッキングなど)を行うとワーキングホリデーの滞在可能期間を延長できます。お金を稼ぎながらファームでの経験をしたい、また少しでも海外に長く滞在したいワーキングホリデービザ保持者の方の中には興味のある方も多いはずです。ニュージーランド
ワーキングホリデービザ保持者は3か月以上のファームジョブをすることによって、3か月滞在を延長することが可能です。オーストラリア
1年目のワーキングホリデービザ期間中に3か月以上のファームジョブをすると、1年間滞在が可能なセカンドワーキングホリデービザが発行されます。また2019年7月より、セカンドワーキングホリデービザ期間中に6ヶ月以上ファームジョブを行うと、さらに1年間滞在が可能なサードワーキングホリデービザが発行されます。ファームジョブをすることにより、ワーキングホリデービザでは最大で3年間の滞在が可能となります。観光について
ニュージーランド
ニュージーランドは縦長の島で、北島と南島に分かれています。ニュージーランドの観光の醍醐味と言えば、やはり自然を満喫することです。クイーンズタウンという街ではハイキングや冬ではスキーなどを楽しむことができます。また、ニュージーランド最大の都市であるオークランドでさえ、シティーから車で15分も離れれば羊や牛を容易に発見することができます。オーストラリア
オーストラリアでは「ラウンド」という車で広大な大地をドライブしながら旅をするスタイルが人気です。周囲には一本道しかない景色を眺めながらのドライブは最高の思い出になるに違いありません。またシドニーやメルボルンは大きな都市なので観光だけではなく、シティーライフも楽しむことができます。- まとめ
- ・事前準備はニュージーランドの方が手間はかかるが、ビザ申請代はオーストラリアの方が高い
- ・治安は両国とも良く初めて留学される方にはピッタリ
- ・教育水準は両国とも高い
- ・両国とも仕事は選ばなければどの都市でもある
- ・ニュージーランドでは人手不足なため、ローカルジョブ(多国籍環境)で採用される可能性は高い
- ・オーストラリアの方が最低賃金はニュージーランドよりも高いが、最低賃金を下回る給料を支払う会社も多い
- ・オーストラリアでファームをすれば最大3年間滞在可能
- ・オーストラリアの方が都市の規模が大きい
- ・ニュージーランドでは簡単に羊に出会える
- いかがでしたでしょうか。今回はニュージーランドとオーストラリアのワーキングホリデーの比較をしてみました。似ている国同士ですが、微妙な違いがあります。なんとなくニュージーランド、オーストラリアではなく、どちらの国が自分に適しているのかを判断してから決めましょう!