体験談
Experiences
NZで「人生の夏休み」
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- 名前
- 木下 澄香
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- 滞在期間
- 1年間
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- NZ留学に踏み切るまで
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「このたび結婚しました」「子どもが生まれました」ー。高校や大学時代の友人がFacebookに上げるキラキラした投稿に「いいね」を押しながら考えていました。三十路突入を数年後に控え、自分はどうしよう。どうしたいんだろう、と…。
前職では地方新聞社の記者をしていました。毎日違う場所、人を訪ねて話を聞き、記事にするという仕事にやりがいを感じてはいましたが、同じ職場でずっと過ごすことに違和感を抱いていました。昨年末に一つの大きな仕事をやり遂げたのをきっかけに、自分の今後の人生についてさらに深く考えるようになりました。
20代に別れを告げる前にやり残したことはなんだろう…。真っ先に思い立ったのが長期の海外留学でした。学生時代から憧れがあり、社会人になってからも頭の片隅にあった留学を実現させなければ後々絶対に後悔すると思い、「ギリホリ」に向けて準備を始めました。NZを選んだのは治安や気候の良さ、「南半球に行ってみたい」という漠然とした考えからです。 - 海外で学ぶということ
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現在はCrown Institute of StudiesのCertificate in Businessというコースでビジネスの基礎の勉強をしています。クラスメートは私を含め7人。うち4人は現地の学生で、他の留学生2人も私よりはるかに高いレベルの英語を話します。さらに早口で話す先生が多く、家で授業の予習・復習をしないと授業についていけません。
先日の授業では、一つのテーマについてクラス全体でディスカッションをするという課題が出されました。現地生同士の会話は聞き取りづらく、「え?今なんて言ったの?」と思っているうちに議論が進んでいたり、急に意見を求められ、戸惑うばかり。しまいにはもっと議論に参加するように促されました。「日本語だったらもっとできるのに!」とプライド傷つきまくりです。
でも、根っからの負けず嫌い。「もっとはっきり喋ってくれないと分からない」と言い返すと、周りも「ああ、そうだね、ごめんね」といった感じで話し方を改善してくれるようになりました。受け身が基本の日本の学習スタイルとは全く違う学習環境で、日々「学ぶ」ということの意味について改めて考えさせられています。 - 「人生の夏休み」とこれから
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こちらで会う人会う人に「なんで新聞記者を辞めたの?」と尋ねられますが、一言で答えるなら「人生の夏休み」を取ろうと思ったから。新しい環境で思いっきり学び、思いっきり遊ぶー。長い人生の中で1年くらいそんな時間があってもいいのではと思います。そして、今のところ、NZに来た私の選択は間違っていなかったと感じています。
毎日たくさんの刺激を受け、脳みその今まで使っていなかった部分が熱を帯びながらフル稼働しているのが分かります。それは日本で会社員生活を続けていたら得られなかった感覚だと思います。様々なバックグラウンドの人々が行き交うオークランドで、自分自身の今までやこれからについてじっくり考えています。
学校が終わったら、フルタイムで働くことが目標です。できれば100%に近い英語環境で。そのためにはさらに英語力を上げ、いろんな文化や価値観に触れる必要があると考えています。1年後の今頃はきっと日本にいると思いますが、NZに来る前よりも自信や行動力のある自分になっていたいと思います。