留学コラム
Column
留学生から見たNCEAのリアル:試験、単位、そしてUEとは?
実際に現地の高校に通っている生徒がNCEAについてお伝えします。
これから留学をされる方のご参考になれば幸いです。
1.NCEAとは

ニュージーランドの高校で取得できる資格や単位を定める教育システムです。Senior (Year11 – Year13 / 高校1年生から高校3年生)までの生徒が必ず受けなければいけない試験です。
NCEAの評価には二種類あり、InternalとExternalがあります。
Internalとは・・・
内部試験という意味で、学校から出される課題やテストの結果が自分の単位として反映されます。
Externalとは・・・
外部試験という意味で、11月に行われる全国統一試験の結果が反映されます。
2.NCEA EXTERNALの試験はいつある?
Term 4(4学期目:10月上旬~中旬)の1~2週目までは授業を受けます。3週目は自主勉強期間のため、授業はないです。4~8週目にかけて試験があります(年度によって多少異なります)。自分が選択している教科によって試験日が異なります。試験が終われば、その学年が終了となるため、試験が終わり次第留学生は帰国をする方が多いです。3.いつから対策をすればいいの?

NCEA EXTERNALは一夜漬けはできません。NCEA EXTERNALの試験は11月にあるため、9月から対策をすることをオススメします。
現地の生徒はTerm4が始まってから勉強している人が多いです。
Externalの勉強方法
1.過去問を解く。 - NCEAの公式サイト(NZQA)にたくさん公開されています。
2.先生にフィードバックをもらう。 - 書いたエッセイや答えを見てもらい、改善点をアドバイスしてもらっていました。
NCEAで勉強している科目のなかで、一番難しいと感じるのはどれですか?
ビジネスの試験が一番難しかったです。常識を問われている簡単な問題でも、言語化するのが難しかったです。また日本語で理解しても英語で説明することの難しさ、英語で理解しても100%理解できていないことなどが主な原因でもありました。理科やEnglishも難しいです。
NCEAの学び方は、あなたの勉強スタイルにあっていると感じますか?
日本の高校期末試験とは違い、記述スタイルのテストになるので、暗記が得意だった私にとっては苦痛でした。自分の実力が試されているという点では、本来の試験のあるべき姿だとは思いますが、慣れないわたしにとっては勉強するのがすごく大変でした。
NCEAの単位の重要性
もし次の学年に上がれる十分な単位をExternal試験までにInternalで取っていたら、そこまで大きな問題ではないかもしれません。また、単位が十分に取れていなかったとしても留年することはほとんどないです。そして卒業もできます。ですが、ニュージーランドの大学に行くなら、必ず単位取得および良い成績を取らなければいけませんし、(UEの関係上)、日本の大学でも成績を要求されます。
4.UE(Univercity Entrance)とは?

UE(univercity entrance)は、ニュージーランドの大学に入学するために必要な最低条件のことです。これはNCEAレベル3の成績をもとに判断されます。
日本のように高校を卒業すれば大学に進学できる、ということではないので注意が必要です。
言い換えれば、ニュージーランドの高校に3年間通ったとしても、高い英語力と良い成績がない場合は、高校卒業後そのままニュージーランドの大学への進学はできないと言えるでしょう。
UEを取得するには以下の三つの要件をすべて満たす必要があります。
1.NCEAレベル3の達成
→レベル3で合計14クレジット以上を三科目で取得。
2.LITERACY要件
→NCEAレベル2以上で
読解(Reading)5クレジット以上
作文(Writing)5クレジット以上
3.NUMERACY 要件
→NCEA レベル1以上で数学に関する10クレジット
UEはニュージーランドの大学に入る最低条件なので、大学や専攻によっては、さらに高い成績や特定の科目が求められます。
学校には進学担当のスタッフがいるので、ご自身の将来学びたい分野より学校のスタッフと相談をして科目選択を決めましょう。
5.まとめ
いかがでしたか。ニュージーランドの高校の教育システムは日本の教育システムと異なります。
また、ニュージーランドでは大学受験がなく、高校の成績が非常に重要となります。例えば、UEの条件を満たしていない方はニュージーランドの大学に直接入学をすることはできません。
日本の大学に帰国子女枠で受験をする方も、高校の成績の提出を求められる可能性があるため、ニュージーランドの高校を卒業目的で留学される方は日々の勉強を頑張ってください。